(長女)
獣医さんにアドバイスもらいました
ハンディキャップとは、様々な理由によって猫(犬)の身体の一部に異常が生じている、あるいは機能や動きが制限されていることを示します。さらにこれらの異常は、通常は長期間あるいは生涯続くことが多いと考えられます。したがって、健康な猫(犬)が何気なくできる仕草や行動であっても、ハンディキャップのある子は一人でできない、または飼い主さんの補助が必要なことがあります。しかし、実際はハンディキャップがあっても健康な猫ちゃんと変わらず生活できることがほとんどです。
健康な猫(犬)と見た目が異なるケースとして多いのは、手足が不自由であったり、目やアゴが欠けている場合が考えられます。生まれた時点でこれらの特徴を持ち合わせていることもありますが、交通事故やノラ猫(犬)とのケンカ、飼育環境のトラブルや栄養失調などが原因として多い傾向にあります。ハンディキャップの種類によっては、動物病院への通院や治療を必要とするケースもありますが、遺伝子の異常が関係することは通常少ないと考えられます。
ハンディキャップに合わせた生活環境を整えることが大切です。手足が不自由な猫(犬)であれば、高所への上り下りは難しいため、高めのキャットタワーは必要ありません。また、階段や段差も苦手なことが多く、トイレはその子が越えられる低めのものを用意しましょう。アゴが不自由な猫(犬)はご飯を食べるのに時間がかかってしまったり、食べる際に補助を必要とすることがあります。一方で、目が欠けていたり視覚に異常があっても、猫(犬)嗅覚や聴覚が優れているため、支障なく一般生活を送ることができるでしょう。
生まれ持った病気や身体の異常を先天性疾患と呼びます。先天性疾患の存在には遺伝子の異常が関係していることが多く、遺伝病と呼ばれるものも含まれます。子猫(子犬)が生まれた時点で見た目や内臓などにハンディキャップを抱えているケースと、猫(犬)が成長したのちに遅れて発症するケースが存在します。先天性疾患を持っていても健康な猫(犬)と変わりない生活を送れることがほとんどですが、遺伝病として代表的な心臓病や腎臓病が見つかった場合には、定期検査や治療が必要となります。
里親として迎え入れる前に、その子が持っている先天性疾患の特徴を、現時点で把握している範囲で伺っておきましょう。先天性疾患の中には動物病院での定期検査や治療が必要となるものもあり、その場合は健康な猫(犬)と比べて生涯にかかる診療費が高額となる可能性があることに注意してください。また、先天性疾患の多くは親猫から子猫(子犬)への遺伝が確認されていることから、可能であれば6ヶ月齢前後での不妊手術が推奨されます。
Q1. ハンディキャップのある子とは?